晩秋の翳り [里の風]
秋の夕暮れはつるべ落としと云われますが
小淵沢・高根・大泉・明野、八ヶ岳から茅ヶ岳に至る西側台地は、なかなか暮れません。
南アルプスに沈む夕日を長く受け続けるから、つるべ落としにはなりません。
明野が日照時間日本一と謳っていますが、
云ったものの勝ちの話かも知れませんが、盆地に比べて確かにそうですが、
むしろ夕暮れ時が長いと云ったほうが合っている様にも思えます。
富士山・薬師岳・観音岳・地蔵岳・甲斐駒ケ岳・鋸山、各々の前山が夕暮れの中、
多種の赤色に染まり それは空へ夕焼けとつながり
やがて乳白色に鎮まれば、稜線は漆黒の影絵をつくり高原は茜色とセピア色が交差し、
田畑では冬仕舞いに忙しく、夕映えの中、影をのばしながら黙々と働く老夫婦の姿は、
ミレーの晩鐘の世界の様です。
NPO法人 satoyama http://www.npo-satoyama.net/
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